読書雑感

空の中

空の中

海の底

海の底

一気に二冊とも読んだのだけれども、『空の中』などは、はじめ少年少女によるシュブナイル物だと思っていたので良い意味で裏切られた。
子供はあくまで狂言回しで、あくまで主役は「大人」であり「組織」。ここら辺は非常に小川一水氏を髣髴させる。ただ氏の場合は最初は非常に面白いのに、巻が下がるたびにぐだぐだになっていくところは似ていないが(w
ただ、そのぶん『海の底』のラストは、予定調和すぎて少しがっかり。こういうハッピーエンドも好きですけどね。
あと、作者自ら怪獣好きというだけあって、全編にガメラ臭が漂っている気がするのは私の気のせいか? 特に『海の底』は読んでる最中『ガメラ2 レギオン襲来』が思い出されて仕方がなかった。
覚醒者 (光文社文庫)

覚醒者 (光文社文庫)

最早、クトゥルー物は様式美の世界ですな。ただ描写はとても丁寧なので読み終わった後はアルコールを摂取したくなる(主人公の片割れはアルコール中毒が高じてあっちの世界に繋がってしまう)な。