秋雨の日

 用事のないときの雨は好きです。用事のあるときの雨は嫌いです。ところで雨の歌というとショパンや「雨に唄えば」が出てくる人もいるかもしれませんが、私の場合「蛇の目でお迎え うれしいな」の「アメフリ」が、いの一番に出てきます。ただ、好みという点では同じ北原白秋作詞の「雨」の方が好きです。こちらで聴くことができますが、歌詞も、

         
                    北原白秋
  雨がふります、雨がふる。
  遊びに行きたし、傘はなし。
  紅緒のお下駄も緒が切れた。
 
  雨がふります、雨がふる。
  いやでもお家で遊びませう。
  千代紙折りませう、疊みませう。
 
  雨がふります、雨がふる。
  けんけん小雉子が今啼いた。
  小雉子も寒かろ、寂しかろ。
 
  雨がふります、雨がふる。
  お人形寢かせどまだ止まぬ。
  お線香花火もみな焚いた。
 
  雨がふります、雨がふる。
  晝もふるふる、夜もふる。
  雨がふります、雨がふる。

 といった塩梅で割と暗い感じです。家の外で聴くなら「アメフリ」、家の中で聴くなら「雨」といった感じでしょうか。
 ところで上のサイト、小田原市の公式HPなんですが初めて「からたちの花」を聴きました。こういう歌だったのですね……。なるほどなー

関連:青空文庫 北原白秋