『C.S.A. Confederate States of America』

記事の通り、もし「南北戦争で南軍が勝っていたら?」という仮定の下にした架空歴史ドキュメンタリー。実に面白そうだ。


以下あんまり関係ないことをウダウダと。






 ぜひ観てみたいのだが、なぜに私はこのようなIFの話に惹かれるのか考えてみた。
 おそらく一種の思考実験として、世界を構築するのが好きなのだろうと思う。そういう意味では一から作り上げるファンタジー*1よりも、提示された限定的な条件を元に世界を想像する架空歴史物の方が楽しくはある。
 もちろんIFというからには自然な流れにならなくてはならないし、歴史上あり得るかもしれない出来事を元に、必然的な(というより読者が納得できる範囲の)未来を描き出すというのが最低限度の条件だろうと思う。
 量産され続ける架空戦記物の中でも特に出来の悪い作品のように、安易な原因と経緯と結果で「日本が第二次世界大戦アメリカを倒し世界の盟主になりました」などとする位なら、「サムライやニンジャは刀一本あれば戦車と互角に戦えるんだよっ!」 とするほうがマシだと思いつつもこれじゃ既に超伝奇の世界だな。
 世の中には火葬戦記と言うのもあるが。


 それと、行きて帰りつというか*2異世界物というか、夢小説というか まぁその系列について。基本的に「ここではないどこか」*3に能動受動の違いはあれ、訪れるというものだが、最近「異世界へ→とりあえず秘められた力に覚醒→大・活・躍!」的なストーリーのものが増えてきたような……。統計取ったわけではないので意味はないのだが、サンデーの某漫画が子供に人気と聞くとどうも心配になる。
 主人公は苦難を負わせてこそ華だと思うのだがなぁ。ここら辺は最近の作品だと、アニメ版の『十二国記』が巧くテーマとして描いていたと思う。あと強烈な皮肉として豪屋大介の『A君(17)の戦争』。そういえば昔、異世界に行ったは良いが治安が激悪で、速攻ヒロインが襲われて犯されて半殺しにされていた翻訳小説を読んだことがあるけど名前が出てこない。

*1:例えば『指輪物語』における中つ国や、ムアコックのエターナルチャンピオンのような

*2:ファンタジーの基本フォーマットの一つだが、最近は行きっぱなしも多い

*3:異世界から過去未来、現実の紛争地帯や物語の中など多種多様